レーニエ大公、グレース公妃と3人の子供の家族の証言を中心に語られている。
エピローグのレーニエ大公のエピソードが特に印象に残った。
これは文句なく面白い。こんなSF小説が読みたかった。一人火星に取り残された宇宙飛行士の一年半にわたるサバイバル生活と救出劇。科学的にありそうな事故などの連続で解決していく手法も科学的。最近のSFとうたっている映画ときたら宇宙が舞台なだけでやっていることは昔からある神話か西部劇の焼き直しでつまらなかったが、この小説は違う。すでに映画化権はどこかがもっているらしいので、ぜひ原作に忠実に映像化してほしいものだ。
「郵便配達は二度ベルを鳴らす」の作者ジェームズ・M・ケインの遺作。魅力的なファムファタール(悪女)が主人公が一人称で語るお話。主人公の夫の葬儀から始まり、カクテル・ウェイトレスとなった主人公の未亡人に惚れた資産家の老人も若者も死んで終わる。主人公は果たして真実を語っていたのかどうか。
映画のほうを先に観てから、この本を読んだ。1995年の第3回ラグビーワールドカップはTVで釘づけになって観て感動したものだが、この本と映画によって感動がよみがえってきた。