Ignitionを使ってArchLinuxをインストールして、その後デスクトップとしてXfceをインストールしてみましょう。これは軽いのでCuBox-i1でも動作します。

1. ArchLinuxのインストール
(1) 「Ignitionを使ったインストール(Cubox-i, HummingBoard共通)」の手順で、ArchLinuxをインストールします。

(2) リブートするとログイン画面になりますが、初期値ではrootのパスワードは ‘root’となっています。

2. パッケージのアップグレード
最初にパッケージのアップグレードをしておきましょう。rootでログインして次のようにコマンドを入力してください。

# pacman -Syu

3. X-サーバとデスクトップXfceのインストール
(1) xorgおよびxfce4のパッケージをインストールします。

# pacman -S xfce4 xf86-video-fbdev xorg-xinit gpu-viv-bin-mx6q-fb
# pacman -S xorg-server xorg-server-utils xorg-apps

(2) 1つのファイルのシンボリックリンクをはります。

# ln -sf /opt/fsl/lib/libGL.so /usr/lib/libGL.so.1

4. ディスプレイマネージャLightDMのインストール
今回はディスプレイマネージャLightDMを使って、ブート時に自動的にXfceを起動させるようにしたいと思います。そこで、パッケージlightdm, lightdm-gtk-greeterをインストールしましょう。

# pacman -S lightdm lightdm-gtk-greeter

このとき

:: There are 2 providers available for lightdm-gtk-greeter:
:: Repository community
1) lightdm-gtk2-greeter 2) lightdm-gtk3-greeter

Enter a number (default=1):

と表示されたら、2と入力してみてください。(実は好みで1,2のどちらでも構わないのですが。)

5. 必要なら日本語キーボードの設定をしましょう。
/etc/X11/xorg.conf.d/10-keyboard.conf ファイルをテキストエディタで作成して、下のような内容にします。

Section "InputClass"
        Identifier "system-keyboard"
        MatchIsKeyboard "on"
        Option "XkbLayout" "jp"
        Option "XkbModel" "pc105"
        Option "XkbVariant" ""
        Option "XkbOptions" ""
EndSection

6. LightDMでログインするユーザの作成
LightDMでログインする際は、root以外のユーザ名を使う必要があります。
そこで、新しいユーザを作成します。例えば、alarm というユーザ名、およびalarm というグループを作成するものとします。

# groupadd alarm
# useradd -m -d /home/alarm -g alarm alarm
# usermod -a -G alarm,audio,video,power,network,optical,storage,disk alarm
# passwd alarm
(alarmのパスワードを入力します。)

7. lightdm.service デーモン有効化
ブート時にLightDMが自動的に起動するようにlightdm.service デーモンを有効にしておきます。

# systemctl enable lightdm.service

8. ディスプレイ解像度の変更
これで、リブートすればLightDMが自動的に起動し、ログインするとXfceが起動するようになりました。
ですが、初期値ではディスプレイ・サイズが1280×720になっています。そこで、1920×1080に変更することにしましょう。 /boot/uEnv.txtをテキストエディタで以下のように修正してください。

mmcargs=setenv bootargs root=/dev/mmcblk0p1 rootwait rw console=tty1 console=ttymxc0,115200 consoleblank=0 video=mxcfb0:dev=hdmi,1920x1080M@60,if=RGB24,bpp=16 dmfc=3 ahci_imx.hotplug=1 pci=nomsi loop.max_part=15

これで、設定は全て終了です。

9. インターネット・ブラウザ
ブラウザはまだ何もインストールされていません。
Chromiumブラウザをインストールしてみましょう。

# pacman -S chromium

このとき

resolving dependencies...
:: There are 8 providers available for ttf-font:
:: Repository extra
   1) ttf-bitstream-vera  2) ttf-dejavu  3) ttf-freefont
   4) ttf-linux-libertine  5) ttf-oxygen
:: Repository community
   6) ttf-droid  7) ttf-liberation  8) ttf-ubuntu-font-family

Enter a number (default=1): 

と表示されたら、1と入力してください。

今回はディスプレイマネージャとしてLightDMを使用しましたが、他にどんなディスプレイマネージャを使えるかは、「Archlinux Display Manager (日本語)」を参照してください。
また、Xfceを自動起動する方法はこれだけではありません」。
別の方法で自動起動する方法は、ここを参考にしてください(デスクトップLXDEの例ですが、基本的に同じです)。